Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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『せっかずせつ』のけんきゅう

中谷宇吉郎集 第二巻

中谷 宇吉郎

Lisez 中谷宇吉郎集 第二巻 (『せっかずせつ』のけんきゅう) de 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 83 098 caractères · 172 écrans

Aozora Bunko

一九一四年の五月十九日、此の王立学会に於て、原子構造論の討論会を催したのはちょうど今から十五年前のことである。私はその時の会にも最初に口を切る光栄を担ったのであるが、その時私は有核原子構造論を提出し、その論拠を示した、ついでモーズレー君がそのX線研究の結果から原子番号などの考えを述べ、またソディ教授は放射性元素中に存在する同位元素の重要性を説き、特にJ・J・トムソン卿とアストン博士との発見にかかるところのネオンの正イオンが二種存在する例をひいて、総ての元素はそれぞれ数種の同位元素の混合よりなるものであろうと述べたのであった。今になってみると、諸兄も十五年前のあの時の論が今日までもなお生命のあることを認められるであろう。……

如何にもその通りなのである。この十五年の間、キャベンディシュ研究所はその時の議論の筋道に沿って研究を進め、世界の物理学界も本質的には同じ方向に向って歩いてきたのである。その間にアストンは同位元素に関するソディの予見を確め、さらに偉大な仕事としては、同位元素の質量偏差を発見して原子核の安定度という考えを確立したのである。そしてラサフォード自身はα粒子を元素に衝突させて、原子核の存在を確め、かつその人工崩壊の緒を作ったのである。