Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たんなやまのかい

丹那山の怪

江見 水蔭

Lisez 丹那山の怪 (たんなやまのかい) de 江見 水蔭 (えみすいいん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 168 caractères · 15 écrans

Aozora Bunko

その明くる日は洞道越という難所を通って再び丹那の山田家に帰り、これでほぼ巡検の任務を果したのであった。

大勢はすでに定まった。今度の役人に賄賂は利かぬと見たので、お祭り騒ぎの行列も減じ、伺候する村役人も殆ど絶えた。

純之進は却ってその方がよいのであった。この夜は、村々の選ばれたるおとぎ女、急仕込の小笠原流の美人達は一人も来なかった。これで夢の幽霊さえ出てくれねば、本当に好いのだがと思いつつ眠った。が、矢張、同じ刻限に同じ姿で出て来た。そうして珍らしくも初めて口をきいた。

「明日は、何も彼もお分りになりましょう」

その一言を遺して、悲鳴もなく安らかに消えて失せた。

丹那を立去る時がいよいよ来た純之進は、あくる日丹那山の唯一の名所、鸚鵡石を見物して行く事にした。(鸚鵡石は、志摩国逢坂山のが一番名高い。つまり声の反響、コダマの最もよく聴こえる個所なので、現在では少しも不思議とはせぬが、その時代の人は真に奇蹟としていたのであった)

もうこの日は誰も付いて来なかった。勿論それは純之進の方からも謝絶したので、わずかに山田家の下男が道案内に立ったに過ぎなかった。