Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たんなやまのかい
丹那山の怪
江見 水蔭
Lisez 丹那山の怪 (たんなやまのかい) de 江見 水蔭 (えみすいいん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 168 caractères · 15 écrans
もう女軍襲来は絶えて了ったけれども、純之進は興奮の結果、なかなかに眠られなかった。眠られぬまま、昨日からの事をいろいろと考え出している中に、どうも合点の行かぬ事が一ツあるのであった。
昨日箱根山中で、誤って出迎えの人数の中に数えた若者が、今日もまた矢張見えたのであった。
大場から平井、丹那の山に入ってからは、幾度となく駕の側まで来て、何か訴えたいような表情をしては、切出しかねて、又見えなくなった。しかもその顔色が土気色をしていて、月代が延びて、髪の結びもみだれて、陰気この上もない挙動なのであった。何か村方の秘事について密告私訴するつもりではなかろうか。そういう風にも取れたのであった。
スーッと微かに襖を開く音がしたので、純之進びっくりして、今までの追想を打切りにした。そうして又しても村の娘が小笠原流で来たのではあるまいかと、不快に思わずにはいられなかった。もう何も持って来る物も尽きた筈だ。今度は素手で来て、御手足でも揉みましょうと云出すかも知れない。そうしたら一喝してやろうと息を殺して寝た、真似をしておった。
その間にいつしか本当に眠ってしまった。