Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふたつのいえをつなぐかいそう

二つの家を繋ぐ回想

宮本 百合子

Lisez 二つの家を繋ぐ回想 (ふたつのいえをつなぐかいそう) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 480 caractères · 37 écrans

Aozora Bunko

静に一つ一つ、間を置いては突き鳴らす音が、微に、ストーブの燃える音、笑い声を縫って通って来るのである。

皆、他の人は心付かないように見えた。けれども、自分は、手に賑やかな骨牌を持ち、顔は明るく笑い乍ら、何とも云われない魂の寂寥を覚えた。

去年の大晦日は林町で二三時頃まで過し、雪の凍ってつるつるする街路を、Aと小林さんと三人で、頼まれたペパアミントを探し乍ら、肴町を歩いたのを思い出す。彼方では何をして居るだろう。恐らく、あまり陽気ではない心持がする。両親は、スエ子を連れて、二十九日頃から、浜名湖に行くと云って居られた。家には祖母、弟達、働いて居る者きりだろう。自分にとって始めてであると同じ淋しい大晦日が、彼等にも来たと思われる。――

二日の日、私共は二人で林町へ行き祖母に年始の挨拶をした。

Aが発議をし、折角の心持にけちをつけるのを思ってやめたのだが、自分には一寸いやな心持がした。仮令父母は居ないでも、彼等の家であることに変りはない。その家へ来るなと云われたのに、留守の間に、祖母の為とは云え、入るのは、何処となく純粋でない。女々しさが感じられたのである。