Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふたつのにわ

二つの庭

宮本 百合子

Lisez 二つの庭 (ふたつのにわ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 492 caractères · 389 écrans

Aozora Bunko

そこに出ている団扇をとりあげようともしないでコップで二杯の水をのみ終ると、

「ああ、お会い出来てよかった!」

思いつめて遠方から来た気がゆるんだというように、椅子の背へもたれこんだ。酷暑だのに、白地銘仙の着物に友禅の昼夜帯をしめ、そのどっちにもたたみめがなかった。伸子は、

「なにか急に用があったの?」

ときいた。

「ええ是非きいて頂きたいと思う重大な問題があるもんですから……」

絢子は、伸子が老松町を引こしてからの自分の生活を話した。久地浩のところへ出入りし、書いたものを見て貰い、大変嘱望された。またこの一年ばかりは相川良之介のところへしげしげ訪ねていた。そういう話だった。絢子は、

「あのかたは、家庭でも、ほんとに孤独でいらしたわ、わたしにはよくわかっていましたの」

そういって、わかる訳があったのだ、という眼つきで伸子を見た。伸子は、ばつのわるい表情をした。黙っていると、

「あの新聞に出ました『ある旧友への手紙』もちろんおよみになりましたわねえ」

といった。

「ええ」

絢子は、犬歯のめにたつ口もとを引しめてうつむいていたが、その頭をもたげるなり、

「あすこに、女人とありましたでしょう。