Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にひゃくとおか

二百十日

夏目 漱石

Lisez 二百十日 (にひゃくとおか) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 29 466 caractères · 60 écrans

Aozora Bunko

それで、あしたになると、ともかくも饂飩を食おうと云うんだろう。――姉さん、ビールもついでに持ってくるんだ。玉子とビールだ。分ったろうね」

「ビールはござりまっせん」

「ビールがない?――君ビールはないとさ。何だか日本の領地でないような気がする。情ない所だ」

「なければ、飲まなくっても、いいさ」と圭さんはまた泰然たる挨拶をする。

「ビールはござりませんばってん、恵比寿ならござります」

「ハハハハいよいよ妙になって来た。おい君ビールでない恵比寿があるって云うんだが、その恵比寿でも飲んで見るかね」

「うん、飲んでもいい。――その恵比寿はやっぱり罎に這入ってるんだろうね、姉さん」と圭さんはこの時ようやく下女に話しかけた。

「ねえ」と下女は肥後訛りの返事をする。

「じゃ、ともかくもその栓を抜いてね。罎ごと、ここへ持っておいで」

「ねえ」

下女は心得貌に起って行く。幅の狭い唐縮緬をちょきり結びに御臀の上へ乗せて、絣の筒袖をつんつるてんに着ている。髪だけは一種異様の束髪に、だいぶ碌さんと圭さんの胆を寒からしめたようだ。

「あの下女は異彩を放ってるね」と碌さんが云うと、圭さんは平気な顔をして、