Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にんげんかい
人間灰
海野 十三
Lisez 人間灰 (にんげんかい) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 345 caractères · 33 écrans
ごらんなさい。これは林檎です。これを入れてみましょう」
技師は赤い林檎を箸の先に突きさして、液体空気の中にズブリと漬けた。ミシミシという音がして、液体空気が奔騰した。その後で箸を持ち上げると、真赤な林檎が洋盃の底から現れたが、空中に出すと忽ち湿気を吸って、表面が真白な氷で蔽われた。
「さあこの冷え切った林檎は、相当堅くなりましたよ。小さい釘ぐらいなら、この林檎を金槌の代りにして、木の中に打ちこめますよ」
技師は小さな釘をみつけて、台の上につきさすと、その頭を凍った林檎で槌がわりにコンコンと叩いた。釘は案にたがわず、打たれるたびに台の中へめりこんでいった。見物の一同は、唖然とした。
「さあそこで、こんな堅い林檎ですが、これが如何に脆いかお目にかけましょう。ここにハンマーがあります。これで強く殴ってみましょう」
そういって技師はハンマーをとると、台上の冷凍林檎を睨んだ。
「エエイッ」
ポカーンと音がして、ハンマーは見事に林檎を打ち砕いた。あーら不思議、林檎はグチャリとなるかと思いの外、一陣の赤白い霧となって四方に飛び散り跡片もなくなった!
6
「林檎が消え失せた!」