Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にんげんはんえい

人間繁栄

豊島 与志雄

Lisez 人間繁栄 (にんげんはんえい) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 19 038 caractères · 38 écrans

Aozora Bunko

「兎に角一家繁昌で目出度い。」と津田洋造は考えた。

その目出度い一家の、一人の父親と四人の母親と十三人の子供との会合を、どうして八重子が嫌がるのか、彼には合点がゆかなかった。その上八重子の口振りによれば、彼女は何か新たな行動や思慮を取りかけているらしかった。彼はじっと八重子の様子に眼をつけ初めた。そして彼女の意外な変化に喫驚した。

どこか少しぬけてるらしいほど無反応だった彼女は、今では可なり敏感にさえなっていた。長男の一郎はもう小学校の五年生になっていたが、来年は中学の入学試験を受けなければならないと云って、八重子はひどく彼に勉強をしいて、彼が少しでも怠りがちな時には、酷しく叱りつけていた。そういう折に洋造が口を出したり、または、冬子ももう幼稚園に通うようになって世話がやけないから、お前が少し俺の用をも手伝ってくれと、洋造が忙しさの余り云い出したり、其他子供に関係のある事柄が出てくる際に、八重子はともすると険悪な言葉付になって、ヒステリーを起しかねない気色さえ示すことがあった。この前大阪のお蔦に子供が産れた時などは、些細なことに本当のヒステリーを起して、四五日むっつりと黙り込んでいた。