Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ものをこわすのがしょうばいじけん

什器破壊業事件

海野 十三

Lisez 什器破壊業事件 (ものをこわすのがしょうばいじけん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 352 caractères · 31 écrans

Aozora Bunko

「なあに、謝まらんでもいい、壊されるのには懲りていながら、あんたに居てもらうというは、そこにソノ……」といっているとき、廊下の向うから、呼ぶ声がしたので、光枝は毒蛇の顎をのがれる心地して、旦那様の前を退った。

それから暫くして、光枝は、菊の花を一杯生けこんだ大花瓶をもって現れた。そしてそれを本棚の上にそっと置いた。そして電気をつけた。

旦那様は、安楽椅子に寄懸って、もう居睡をしてござった。だがそれは狸寝入らしく、ときどき瞼がぴくぴくと慄えて、薄眼があく。もちろん旦那様の視線は、光枝の着物のうえから身体をつきさしている。

「旦那様、御入浴をどうぞ」

「いや、きょうはわしは、はいらんぞ」

眠っている筈の旦那様が、はっきり返事をした。あの入浴好きの旦那様が、いつになくはいらないとおっしゃる。

光枝は、ははあと思った。

(ああそうだったのか。帆村先生が、もう一ヶ所、位置の変ったものがある筈だとおっしゃったのは、この意味だったか)

――というのは、外でもない。たしかに、或る一つの重要物件が、あの陽明門の額から取出されたのだ。そしてこの居間の、他のいずれかの場所に移されたのだ。