Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あだうちさんたい
仇討三態
菊池 寛
Lisez 仇討三態 (あだうちさんたい) de 菊池 寛 (きくちかん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 136 caractères · 33 écrans
親の敵を求めて、六十余州を血眼になって尋ね歩いた過去の生活が、悪夢のように思い出される。父親を打たれたときの激怒、復讐を誓ったときの悲壮な決心、それが今でもまざまざと思い出されるが、もう実感は伴わない。四、五年の間は、関東関西と、梭のように駆け回った。が、そのうちに、こんなに焦っても、時機が来なければ討てるものではないと考えた。彼は、江戸に腰を落ち着けて、二年ばかりゆっくりと市中を尋ね歩いた。が、敵の噂をさえきくことができなかった。彼はまた焦りはじめた。江戸を立って久しぶりに東海道を上ったのが、元禄三年の秋で、故郷の松江を出てから八年目、彼は三十の年を迎えていた。畿内から中国、九州と探し歩いたそれからの三年間にも、彼は敵に巡り合わなかった。江戸を出るときに用意した百両に近い大金も、彼が赤間ヶ関の旅宿で、風邪の気味で床に就いた時には、二朱銀が数えるほどしか残っていなかった。
彼は、門付をしながら、中国筋を上って、浪華へ出るまでに、半年もかかった。浪華表の倉屋敷で、彼は国元の母からの消息に接した。母は、自分が老衰のために死の近づいたのを報じて、彼が一日も早く仇を討って帰参することを、朝夕念じていると書いていた。