Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かたきうちきょうだいがさ
仇討姉妹笠
国枝 史郎
Lisez 仇討姉妹笠 (かたきうちきょうだいがさ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 80 178 caractères · 159 écrans
頼母の屋敷で奪い取った、二つ目の淀屋の独楽を、玩具のように両手に持った、藤八猿を背中に背負い、猿廻しのお葉がこの百姓家の方へ、野道を伝わって歩いて来たのも、ちょうどこの頃のことであった。
離家の門口まで来た。
(この家じゃアないかしら?)と思案しながら佇んだ。
藤八猿の着ている赤いちゃんちゃんこと、お葉の冠っている白手拭とが、もう蚊柱の立ち初めている門の、宵闇の中で際立って見えた。
(案内を乞うて見ようかしら?)
思い惑いながら佇んでいる。
田安屋敷の乱闘のおり、幸いお葉も遁れることが出来た。でも姉のあやめとも、腰元のお八重とも、姉の恋人だという山岸主税とも、一緒になれずに一人ぼっちとなった。
(姉さんが恋しい、姉さんと逢いたい。主税様の行方が解ったら、姉さんの行方も解るかも知れない)
ふとお葉はこう思って、今日の昼こっそり田安家のお長屋、主税の屋敷の方へ行ってみた。すると幸いにも主税の親友の、鷲見与四郎と逢うことが出来た。
「馬込のこうこういう百姓家の離家に、あやめという女と住んで居るよ」と、そう与四郎は教えてくれた。
主税にとって鷲見与四郎は、親友でもあり同志でもあった。