Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かたきうちきょうだいがさ

仇討姉妹笠

国枝 史郎

Lisez 仇討姉妹笠 (かたきうちきょうだいがさ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 80 178 caractères · 159 écrans

Aozora Bunko

思いあたることがあると見えて、主税はグッと眼を据えて、空の一所へ視線をやった。

と、その視線の遥かかなたの、木立の間から一点の火光が、薄赤い色に輝いて見えた。

その火はユラユラと揺れたようであったが、やがて宙にとどまって、もう揺れようとはしなかった。

(こんな夜更けに御用地などで、火を点もすものがあろうとは?)

重ね重ね起こる変わった事件に、今では主税は当惑したが、しかし好奇心は失われないばかりか、かえって一層増して来た。

(何者であるか見届けてやろう)

新規に得た独楽を袖の中へ入れ、足を早めて火光の見える方へ、木立をくぐり藪を巡って進んだ。

火光から数間のこなたまで来た時、その火光が龕燈の光であり、その龕燈は藪を背にした、栗の木の枝にかけられてある。――ということが見てとられた。

だがその他には何があったか?

その火の光に朦朧と照らされ、袖無を着、伊賀袴を穿いた、白髪白髯の老人と、筒袖を着、伊賀袴を穿いた、十五六歳の美少年とが、草の上に坐っていた。

いやその他にも居るものがあった。

例の猿廻しと例の猿とが同じく草の上に坐っていた。

(汝!)と主税は心から怒った。