Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いまどしんじゅう

今戸心中

広津 柳浪

Lisez 今戸心中 (いまどしんじゅう) de 広津 柳浪 (ひろつりゅうろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 36 688 caractères · 74 écrans

Aozora Bunko

こッちですよ」と、声をかけたのは小万だ。

「え、何だ。や、小万さんか。失敬」と、平田は小万の顔を珍らしそうにみつめた。

「どうなすッたの。ほほほほほ」

「お草履をおはきなさいよ」と、お梅は上草履を平田の前に置いた。

「あ、そうか」と、平田が上草履をはくところへ西宮も吉里も追いついた。

「あんまり何だから、どうなすッたかと思ッて……。平田さん、私の座敷へいらッしゃいよ。ゆッくりお茶でも召し上ッて。ねえ、吉里さん」

「ありがとう。いや、もう行こう。ねえ、西宮」

「そんなことをおッしゃらないで。何ですよ、まアいいじゃアありませんか」

西宮はじッと小万の顔を見た。吉里は西宮の後にうつむいている。平田は廊下の洋燈を意味もなく見上げている。

「もうこのまま出かけよう。夜が明けても困る」と、西宮は小万にめくばせして、「お梅どん、帽子と外套を持ッて来るんだ。平田のもだよ。人車は来てるだろうな」

「もうさッきから待ッてますよ」

お梅は二客の外套帽子を取りに小万の部屋へ走ッて行った。

「平田さん」と、小万は平田の傍へ寄り、「本統にお名残り惜しゅうござんすことね。いつまたお目にかかれるでしょうねえ。