Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いまどしんじゅう

今戸心中

広津 柳浪

Lisez 今戸心中 (いまどしんじゅう) de 広津 柳浪 (ひろつりゅうろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 36 688 caractères · 74 écrans

Aozora Bunko

一杯受けてもらいたいものですな。ははははは。私なんざア流連をする玉でないんだから、もうじきにお暇とするんだが、花魁今朝だけは器用に快よく受けて下さいな。これがお別れなんだ。今日ッきりもうお前さんと酒を飲むこともないんだから、器用に受けて、お前さんに酌をしてもらやアいい。もう、それでいいんだ。他に何にも望みはないんだ。改めて献げるから、ねえ吉里さん、器用に受けて下さい」

善吉は注置きの猪口を飲み乾し、手酌でまた一杯飲み乾し、杯泉でよく洗ッて、「さア献げるよ。今日ッきりなんだ。いいかね、器用に受けて下さい」

吉里は猪口を受けて一口飲んで、火鉢の端に置いて、じっと善吉を見つめた。

吉里は平田に再び会いがたいのを知りつつ別離たのは、死ぬよりも辛い――死んでも別離る気はなかッたのである。けれども、西宮が実情ある言葉、平田が四苦八苦の胸の中、その情に迫られてしかたなしに承知はした。承知はしたけれども、心は平田とともに平田の故郷に行くつもりなのである――行ッたつもりなのである。けれども、別離て見れば、一しょに行ッたはずの心にすぐその人が恋しく懐愛しくなる。も一度逢うことは出来まいか。