Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いまどしんじゅう
今戸心中
広津 柳浪
Lisez 今戸心中 (いまどしんじゅう) de 広津 柳浪 (ひろつりゅうろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 36 688 caractères · 74 écrans
吉里はしばらく考えていた。そして、手酌で二三杯飲んで、またしばらく考えていた。
「小万さん、平田さんの音信は、西宮さんへもないんだろうかね」と、吉里の声は存外平気らしく聞えた。
「ああ、あれッきり手紙一本来ないそうだよ。西宮さんが出した手紙の返事も来ないそうだよ。だがね、人の行末というものは、実に予知らないものだねえ」と、小万がじッと吉里を見つめた眼には、少しは冷笑を含んでいるようであッた。
「まアそんなもんさねえ」と、吉里は軽く受け、「小万さん、私しゃお前さんに頼みたいことがあるんだよ」
「頼みたいことッて」
吉里は懐中から手紙を十四五本包んだ紙包みを取り出し、それを小万の前に置いた。
「この手紙なんだがね。平田さんから私んとこへ来た手紙の中で、反故にしちゃ、あんまり義理が悪いと思うのだけ、昨夜調べて別にしておいたんだよ。もうしまっておいたって仕様がないし、残しときゃ手拭紙にでもするんだが、それもあんまり義理が悪いようだし、お前さんに預けておくから、西宮さんに頼んで、ついでの時平田さんへ届けてもらっておくんなさいよ。ねえ小万さん、お頼み申しますよ」
小万は顔色を変え、「吉里さん、お前さん本気でお言いなのかえ」