Classiques japonais avec furigana
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ふらんすぶんがくとぼく
仏蘭西文学と僕
Lisez 仏蘭西文学と僕 (ふらんすぶんがくとぼく) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 415 caractères · 5 écrans
それから、――もうめんどうくさくなった。
いったい僕が高等学校時代に、どれこれの本を読みましたと言ったところが、おもしろいことも何もあるはずはない。せいぜい人を煙に捲くくらいが落ちである。ただせっかくしゃべったものだから、これだけのことはつけ加えておきたい。というのは当時あるいは当時以後五、六年の間に、僕が読んだ仏蘭西の小説は、たいてい現代に遠くない。あるいは現代の作家が書いたものである。ざっとさかのぼってみたところが、シャトオブリアンとか、――ぎりぎり決着のところと言っても、ルッソオとかヴォルテエルとか、より古いところへは行っていない。(モリエエルは例外である)もちろん文壇に篤学の士が多いから、中には Cent nouvelles Nouvelles du roi Louis ※(ローマ数字11、1-13-31) までも読んでいるという大家があるかもしれない。しかしそういう例外を除くと、まず僕の読んだような小説が、文壇一般にも読まれている仏蘭西文学だと言ってもよい訳である。すると僕の読んだ小説のことを話すのは、広い文壇にも大いに関係があるのだから、ばかにして聞いたり何かしてはいけない。