Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はくしゃくのかんざし
伯爵の釵
泉 鏡花
Lisez 伯爵の釵 (はくしゃくのかんざし) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 19 403 caractères · 39 écrans
とぶるぶるゆさゆさと行るのに、「御免なさい。」と言ってみたり。石垣の草蒸に、棄ててある瓜の皮が、化けて脚が生えて、むくむくと動出しそうなのに、「あれ。」と飛退いたり。取留めのないすさびも、この女の人気なれば、話せば逸話に伝えられよう。
低い山かと見た、樹立の繁った高い公園の下へ出ると、坂の上り口に社があった。
宮も大きく、境内も広かった。が、砂浜に鳥居を立てたようで、拝殿の裏崕には鬱々たるその公園の森を負いながら、広前は一面、真空なる太陽に、礫の影一つなく、ただ白紙を敷詰めた光景なのが、日射に、やや黄んで、渺として、どこから散ったか、百日紅の二三点。
……覗くと、静まり返った正面の階の傍に、紅の手綱、朱の鞍置いた、つくりものの白の神馬が寂寞として一頭立つ。横に公園へ上る坂は、見透しになっていたから、涼傘のままスッと鳥居から抜けると、紫玉の姿は色のまま鳥居の柱に映って通る。……そこに屋根囲した、大なる石の御手洗があって、青き竜頭から湛えた水は、且つすらすらと玉を乱して、颯と簾に噴溢れる。その手水鉢の周囲に、ただ一人……その稚児が居たのであった。
が、炎天、人影も絶えた折から、父母の昼寝の夢を抜出した、神官の児であろうと紫玉は視た。