Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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かしとそのきょく

信時潔音楽随想集 バッハに非ず

信時 潔

Lisez 信時潔音楽随想集 バッハに非ず (かしとそのきょく) de 信時 潔 (のぶとききよし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 387 caractères · 18 écrans

Aozora Bunko

日本の近代詩は明治時代から唱歌や讃美歌の影響もあって、昔は無かった新形式も試みられているが、やはり今様と同じ七五調四行が基準となっている。一番均斉がとり易いためであろう。近来口語の自由詩が大勢となるにつれ、もっと幅広い形の約束ができて、作曲もそれに合わせて表情朗読的な作法が多くなったが、歌曲としてのまとまりにまだまだ問題があるようでその将来に期待している。盛行するいわゆる歌謡曲は、現在の芸術的価値は低くとも常に大衆とともに進むから、無数の実験を重ねるうちに、この歌曲の形式問題に相当役立つかも知れない。西洋では昔から詩と音楽が緊密に結ばれつつ色々な詩形や作詩上の約束が発達してきた。中国の詩を見ても何々調というのがあり、日本でも蕃山、蜀山人等近世の教養ある人士の風流の歌曲があって、その遺習は明治以後も一部の人達に残っている。地唄や端唄の歌詞にはそういうものも多いときく。しかしそれらの歌詞が面白くても、原曲と時代感覚がぴったり合っているので今さら新しい音楽表現には向かない。そこへゆくと万葉の歌はいずれ当時は何等かの形でうたわれたことと思うが、今ではそのふしが誰にもよくわからないから、直ちにその歌の普遍的な人間感情を捉えて新しい音楽を配することができる。