Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

びぜんめいきゅうでん

備前名弓伝

山本 周五郎

Lisez 備前名弓伝 (びぜんめいきゅうでん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 24 649 caractères · 50 écrans

Aozora Bunko

「青地氏ではないか」「これは滝川どの、過日は失礼仕った」

「ほう、過日の事をまだ覚えておいでか、それはそれは。あの勝負の始末、まだ覚えておいでとは殊勝な事、拙者はもはやお忘れかと存じておったよ。ほう、あの負けをまだ覚えておいでだったか」

「されば」三之丞は軽く会釈して行こうとする、幸之進はたたみかけるように、

「覚えているなら申上げるが、武士としてあのような敗北をした者は、いますこし謙譲になさるがよいな。岡山のような田舎だからこそ世間も黙っていようが、これが江戸表でもあれば世の中への顔出しは無論のこと、すこし恥を知る者なら切腹ものだ……聞けばお上から何か拝領物があったそうだが、あのような敗北をしたあとでまさかのめのめ拝領物でもあるまい、御辞退なされたものと思うが如何でござる」「されば、如何とは存じたが、お上の御意志かたじけなく頂戴を仕った」「なに拝領した。拝領なすったのか」憎々しく大仰に眼をひらきながら、幸之進は声高に続けた。

「いやこれは驚いた、さても岡山の御家風は不思議なものだな。誠お役にたつべき腕があってこそ恩賞も下され、又拝領もするのが世のならわしだと思うに、それほどの心得もない者が、まぎれに狼を射止めて恩賞のお沙汰があり、それを又辞退もせず拝領するとは珍しい。