Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
びぜんてんいちぼう
備前天一坊
江見 水蔭
Lisez 備前天一坊 (びぜんてんいちぼう) de 江見 水蔭 (えみすいいん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 511 caractères · 25 écrans
野末源之丞は池田出羽の密謀を心得て、大急ぎで岡山に立還った。
七
野末源之丞の屋敷へ呼出された半田屋九兵衛。薄々娘との関係を感付かぬでもなかったので、これはきっと金三郎様に取られぬ前に、娘を所望されるのではあるまいかと、そういう心配をしながら罷り出た。
「や、九兵衛。今日は一大事の密議じゃで。遠慮は入らぬ。近う」
「へえ」
「その方の宿泊人に、小笠原金三郎等の一行があろう」
「へえ、三人お泊りに御座りまする」
「恐れ多くも、御当主の御落胤と申立て、証拠の脇差を持って、御召抱の願いに魂胆致し居るとか。実際であろうな」
「能く御存じで、実は出羽様の天城屋敷御入りの為、差控え、御帰りを待って内々その運びにという事で……それを能くあなた様には御存じで」
「いや、拙者ばかりではない。既に出羽殿にも御承知」
「へえ――、えらいお早耳で」
「出羽殿より早速これを御上の御耳にも入れたところ、以ての他の事。しかしながら、浪人とあるからには家中同様の刑罰も加えられまい。見す見す騙り者と知れながらも、手の下し様もない事故。願いのままに一応は召抱え、その上にて、即座に切腹仰付けられるという、こうした御内意に定ったのじゃ」