Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

Lisez 光り合ういのち (ひかりあういのち) de 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 130 439 caractères · 263 écrans

Aozora Bunko

彼は私の叔父の家のある五日市と、河を隔てた十日市に下宿していた。

或る夏の日私が馬洗川の堤を散歩していると、彼が明笛を吹きながら向こうから歩いて来た。麦藁帽子をスマートに、リボンで飾って、矢がすりのような浴衣を着て、素足だった。

私たちはすぐ互に気が付いた。

彼はいつものように少女のような羞いを見せた。

「明笛をもっと吹いて見せ給え」

と私は言った。

彼は明笛はうまかった。

その頃流行した「自然の美」という曲を吹いた。それからチヤフル・マーチというものを吹いて聞かせた。

彼の髪は黒く、房々として美しく、眸はやわらかに露を宿しているようだった。

私は堤の草の上に足を投げ出して、その頃生意気に吸い出していた煙草に火をつけた。

私たちの目の前には、目のさめるような緑の山と、鮎のおどる清流とがあった。

彼は寄り添うように私に並んで足を投げ出した。

「あなたは音楽はおやりになりませんの」

「オルガンが少し弾けるきりだ」

「僕は今度運動会の折には音楽隊をこしらえるつもりです。僕は手風琴もやります」

と彼は得意そうに言った。

私はどうもこの子は伶人らしい、或いは俳優の子じみたところがあると思った。