Classiques japonais avec furigana
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やわたのもり
八幡の森
伊藤 左千夫
Lisez 八幡の森 (やわたのもり) de 伊藤 左千夫 (いとうさちお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 396 caractères · 5 écrans
のが下駄にさわる、がさがさする音が耳立って聞える 二人は無言で進む 静なことはこおろぎも鳴かぬ。
正面に社殿が黒くぼっと見えて来た、前に張られた七五三飾が、縄は見えないで、御幣の紙だけ白く並んで下って居るのが見える、社殿の後は木立が低いので空があらわれた、左右の松木立の隙間にあらわれた空の色が面白い、薄い茶色に少しく紫を含んだ、極めて感じのよい色である、油絵にもこういう色は未だ見ない、西洋の写真にこういう色を見ることがある、西焼のあかりが未だ空全体に映っているのであろう、松林にまじっている冬木が幾分の落葉を残していてほんのりとした梢の趣がその空の色と調和がよい 油絵が出来たらなアと思う、空の色がよいなと思った眼を稍下へ見下げると、社殿の右手の木立が西あかりを受けてかあたりが一体にあかるい、そのあかるいのに何となし光がある様に思われる、不折君の所謂絵具の光ということなど思いだす、あたり一面に色ある落葉が散っている、がさがさ落葉を蹈みちらして進む、拝殿の柱に張った七五三と思ったは、社殿二間ほど前に両側にある松に張ってある