Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にとせろうじん
再度生老人
佐左木 俊郎
Lisez 再度生老人 (にとせろうじん) de 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 6 770 caractères · 14 écrans
焼和尚は、入り口の茶の間で、長い煙管で煙草を燻らしながら手を焙っていた。
「御迷惑じゃろうが、泊めてもらえますまいかな?」と、老人は入り口から言った。
「そうだね……」と焼和尚は少し考えるような風をして、「一体、あんたは、商売はなんだ。」と訊いた。
「わしは、商売というものが無いから、こうして困っているのじゃが……わしは、その画家なんでな。泊めてもらえないかな?」
「ようがす。泊まんなさい。」
私達はこうして、その老人が寺に泊めてもらうのを見て帰った。そして、私達はその帰り途に、「あの人は、画家だぞ。あの人は画家だぜ。」と、何か不思議なものを見たように、囁きあった。
それから五六日過ぎたある晩のこと、その画家は、私の家へ湯に這入りに来た。その晩は、和尚は来なかった。
既に村の人達は、みんなその老人のことを知っていた。「再度生老人」という、彼の雅号まで知っていた。だから私の家でも、再度生老人が、一人で湯に這入りに来ても、別に不思議がりもしなかった。
再度生老人はその晩も、大変寒いのに、袷一枚にシャツ一枚着ているきりであった。そして、寒いのでするのか、それとも、虱が湧いているのか、絶えず身体と着物とをこすり合わせるようなことをしたり、着物の上から撫でたりした。