Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かんこんそうさいはかせ

冠婚葬祭博士

佐々木 邦

Lisez 冠婚葬祭博士 (かんこんそうさいはかせ) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 762 caractères · 30 écrans

Aozora Bunko

「宮崎君、先生と呼ばないのは君丈けです。若手の中で君一人は僕の心持を分っていてくれるんでしょう」

「…………」

「まあ/\、食事を済ませてからユル/\と話しましょう」

会社には停年制がある。団さんはもう一年と少しらしい。しかし課長になれば又五年寿命が延びる。僕は団さんを首にしたくないと思った。皆で世話になっている団さんだ。課長連中よりも遙かに声望がある。皆で相談したら何とかならないものだろうか? 平社員には相違ないが、唯の平社員とは違う。

「今のお話です。伺いますが、本当におやめになるんですか?」

と僕は食後直ぐに問題に触れた。

「もう確定です。辞表を出しました」

「しかし会社では受けつけますまい」

「いや、社長に話してあります。社長丈けは僕の心持が分っています。『団君、君には申訳がないな』と言ってくれました。この一言で僕は浮ばれます」

「何ういう意味でしょうか?」

「お鈴。あれを持って来て御覧」

「何でございますか?」

「社長の詫証文だ」

奥さんが紙入を持って来た。団さんはその中から小切手を出して、僕に手渡した。金額は八万八千円、横線入りで、社長の自署になっていた。