Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
けんきょう
剣侠
国枝 史郎
Lisez 剣侠 (けんきょう) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 156 961 caractères · 310 écrans
いそいで脉所を握ったが、
「大丈夫、生きてるよ」
「じゃア気絶というやつだな」
一人の香具師が心得顔に云った。
「そうさ、気絶をしているのさ。抜身を持っているところを見ると、きっと誰かと切り合ったんだねえ。……どこも切られちゃアいない。……気負け気疲労で倒れたんだよ」
云い云いお妻は覗き込んだが、
「ご覧よ随分好男子じゃアないか」
「チェーッ」と誰かが舌打ちをした。
「姐御いい加減にしてくんな。どこの馬の骨か知れねえ奴に、それも死に損ない殺され損ないに。気をくばるなんて嬉しくなさ過ぎらあ」
「まあそういったものでもないよ。……第一随分可愛そうじゃアないか。……それにさ、ご覧よ、この蒼白い顔を……唇の色だけが赤くてねえ。……ゾッとするほど綺麗だよ。……」
「色狂人! ……行こう行こう!」
「行きゃアがれ、碌で無し! ……妾アこの人を介抱するよ」
お妻は主水の枕元へ、ペタペタと坐ってなお覗き込んだ。
3
その同じ日のことであった。
絹川という里川の岸で、一人の武士が魚を釣っていた。
四十五六の年齢で、広い額、秀でた鼻、鋭いけれど暖かい眼、そういう顔の武士であった。立派な身分であると見え、衣裳などは寧ろ質素であったが、體に威があり品があった。