Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
Lisez 勝ち運負け運 (かちうんまけうん) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 119 262 caractères · 243 écrans
参ったろう?」
「成人してからのことは忘れても構わないんだ」
「まして必要のない幼少時代のことだ」
と菊太郎君は異性が側にいると、兎角見栄を張って、僕に突っかゝって来る。
「何方も何方ね」
「迚も偉人なんて柄じゃございませんわ。お宅さまの方は存じませんけれど」
「似たり寄ったりですわ、宅だって」
「それでこんな気が合うんでございましょうかね」
「仕合せのことに、この人、少し足りないなんて思ったことは一遍もありませんけれど」
「それが目っけものでございますよ」
と女房同志は忌憚なく見積りを交換している。
「君、あるよ、一つ。君のことだけれど、僕が覚えているんだから、僕の資格になる」
と菊太郎君が言った。
「何だい?」
「幼少も、君、純幼少に属する。僕は君がお母さんの乳を飲んでいる光景を思い出す。明かに覚えているよ」
「成程」
「偉人だな、僕も。乳を飲んでいる頃といえば、三つだからね」
「お気の毒だが、それは資格にならない」
「何故?」
「僕は君と違って末っ子だから、六つぐらいまで乳を飲んでいた」
「ふうむ。成程、然う言えば、そんな話を聞いたことがある」
「君は恐らく僕が六つの時のことを覚えているんだ。