Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きたのしょうじょ

北の少女

小川 未明

Lisez 北の少女 (きたのしょうじょ) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 3 032 caractères · 6 écrans

Aozora Bunko

夏の夕暮れの景色などを思い出して、いろいろ空想したにすぎなかった。そして、いつしか秋となり、早くも木枯らしが吹くころになると、まもなく吹雪にみまわれなければならぬ、この北の風の叫ぶ森や、砂浜などを目にさびしく描いたのでした。

「いまごろ、あのあたりはどんなだろう?」

それこそ、ものすごい水平線の上を、黒い海坊主が、大またに歩いているかもしれぬと思われたのです。

しかし、それも、いつしか過去の夢とうすれ、消えてゆく日がありました。

ある夏の日の午後のことでありました。小さな弟が、玄関に立って、なにか売りにきたものを断っていました。

「いらない……、いらない……、いらない!」

けれど、売りにきたものは、なかなか帰ろうとしないようすでした。小さな弟は、耳のあたりを赤くして、外の方をじっと見つめています。

このようすを見たとき、彼は、なんだろうと、弟のそばへいって、外をのぞいたのでありました。怪しげなふうをした、田舎娘が、短い着物に、かさをかぶって、かごのようなものをかついでいましたが、そのときは、女はこちらを見ずに、子細ありげに庭さきの垣根の下を見つめて立っていました。