Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

オチフルイかいじゅうろうてがらばなし

十二神貝十郎手柄話

国枝 史郎

Lisez 十二神貝十郎手柄話 (オチフルイかいじゅうろうてがらばなし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 127 035 caractères · 254 écrans

Aozora Bunko

行く手に巨岩が立っていた。数行の文字が刻り付けられてある。

「これでござる」

と云いながらオンコッコは足を止め、指で石文字を差し示した。

この地上に一物あり

四脚にして二脚にて、三脚なり

しかして声は一あるのみ

四脚を用いて歩む時、彼の歩行最も遅し。

こういう意味のことが刻り付けてあった。

「その一物とは何物じゃな? もしこの謎語を解くことが出来れば、大岩自然に左右に開く、とこう伝説に云われております。その一物とは何物じゃな?」

酋長オンコッコは得意そうに云った。

「何んだ詰まらないこんな事か。よろしいすぐに解いて進ぜる」紋太夫はカラカラと笑ったものだ。

「聞け、よいかさあ解くぞ。そもそも人間というものは、赤児の時分には四つ脚がある。手が脚の用をするからじゃ。壮年時代に至っては云うまでもなく脚は二本だ。老人となって杖を突く、すなわち脚は三本となる。四つの脚を働かせて這い廻っている赤児時代に、人間は一番歩行が遅い、人間には声は一つしかない。謎の一物とは人間のことじゃ!」

こう叫んだそのとたんに、岩に刻られた文字が消えた。

そうして岩が二つに割れ、左右へ開いて道を作った。