Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちよこ
千世子
宮本 百合子
Lisez 千世子 (ちよこ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 83 104 caractères · 164 écrans
としずかな調子で云った。扉にかぎをかけた時Hは、
「考えずにおやすみなさい」といたわる様に云って一寸千世子の背に手をかけた。千世子はまっくらな室へ、Hはうす赤くローソクのガラス越に光って居る部屋へと、まるで違った気持で別れた。
(二)
寝間着を着て床に入りは入っても枕の羽根がかたまってごつごつして居たり、毛布がずったりして千世子は落ついた気持になる事が出来なかった。寝なくっちゃあならないと思って眼を閉じるとうすいまぶたをすかして五色の光りものが目先をとんで廻った。耳なりがするそうぞうしい音の中にヘッダの科白が浦路の声でひびいて来ると思えば鴈次郎の紙治のまつわる様なこえがひびいて来る。今日までよんだ本の中で良いと思って居たところがキレギレにうかんで来る。
千世子の頭中にたまって居る不平やら疑問やらがぬけ出して来てゾロリっとならんで一つ一つが、
「ヘッヘッいかさま……」
と云ってひっこんで行ったり、もうどうしていいかわからなくなって来た。ムックリと床の中に起き上って手をのばしてテーブルの上に置いてあるひやっこいお茶をのんだ。
「まるで年寄のする事を私はして居る」