Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はんしちとりものちょう

半七捕物帳

岡本 綺堂

Lisez 半七捕物帳 (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 208 caractères · 30 écrans

Aozora Bunko

「親分。申し訳がありません。実は小せえ餓鬼が麻疹をやったもんですから」

「そりゃあいけねえな。軽く済みそうか」

「へえ、好い塩梅に軽そうです」と、庄太は云った。「そこで親分、例の辰伊勢の一件ですが、まあ一と通りは洗って来ましたよ」

庄太の報告によると、辰伊勢は江戸町でも可なり売ったが、安政の大地震のときに、抱えの遊女を穴倉へ閉じ籠めて置いて、みんな焼き殺してしまったとかいうので、それから兎角にけちがついて、商売の方もあまり思わしくない。尤も吉原では暖簾の旧い店でもあり、ほかにも地所や家作などをもっているので、まず相当に店を張っている。当時はおまきというのが女主人で、永太郎という今年二十歳の伜の後見をしているが、死んだ亭主と違って、おまきは情けぶかい方で世間の評判も悪くない。誰袖はお職から二枚目の売れっ妓で、去年の二の酉が済んだ頃から入谷の寮に出養生をしているが、女に似合わない大酒であるから、酒毒で胸を傷めたのだろうという噂である。年は二十一で、下谷の金杉の生まれだと女衒が話した。

「いや、御苦労。まずそれで一と通りは判った」と、半七はうなずいた。「そこで、その女には情夫とか何とかいう者はねえのか。