Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まんじ
卍
谷崎 潤一郎
Lisez 卍 (まんじ) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 133 618 caractères · 258 écrans
というのんは、最初の経験から健全な相手では物足らんようにさされてなさって、誰掴まえても綿貫と同じようにさしたかったのんやないか? そやなかったら何であない残酷に人の感覚麻痺さす必要ありましてんやろ? よう昔の話に、死霊や生霊乗り移るということ聞いてますけど、何や光子さんの様子いうたら、綿貫の怨念祟ってるみたいに日増しに荒んで来なさって、ぞうッと身の毛のよだつようなことありますのんで、そない思たら光子さんばっかりやあれしません、あの健全な、非常識なとこ微塵もなかった夫までが、いつや知らん間に魂入れ替ったように、女みたいなイヤ味いうたり邪推したりして、青オイ顔ににたにた笑い浮べながら光子さんの御機嫌取ったりしますのんで、そんな時の物のいい方や表情のしかたや、陰険らしい卑屈な態度じっと見てましたら、声音から眼つきまでとんと綿貫生き写しになってるやあれしませんか。ほんまに人間の顔いうもん心の持ちようでその通りに変って来るもんやとつくづく思いましてんけど、それにしたかて怨霊の祟りいうようなこと、先生どない思やはりますやろ? 取るに足らん迷信や思やはりますやろか? なんせ綿貫はあない執念深い男ですやさかい、蔭で私ら呪てて、何ぞ恐い禁厭でもして、夫に生霊取り憑いてたかも分れしません。