Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なんちしんじゅう

南地心中

泉 鏡花

Lisez 南地心中 (なんちしんじゅう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 39 205 caractères · 79 écrans

Aozora Bunko

前髪をふっくり取って、両端へはらりと分けた、遠山の眉にかかる柳の糸の振分は、大阪に呼んで(いたずら)とか。緋縮緬のかけおろし。橘に実を抱かせた笄を両方に、雲井の薫をたきしめた、烏帽子、狩衣。朱総の紐は、お珊が手にこそ引結うたれ。着つけは桃に薄霞、朱鷺色絹に白い裏、膚の雪の紅の襲に透くよう媚かしく、白の紗の、その狩衣を装い澄まして、黒繻子の帯、箱文庫。

含羞む瞼を染めて、玉の項を差俯向く、ト見ると、雛鶴一羽、松の羽衣掻取って、曙の雲の上なる、宴に召さるる風情がある。

同じ烏帽子、紫の紐を深く、袖を並べて面伏そうな、多一は浅葱紗の素袍着て、白衣の袖を粛ましやかに、膝に両手を差置いた。

前なるお美津は、小鼓に八雲琴、六人ずつが両側に、ハオ、イヤ、と拍子を取って、金蒔絵に銀鋲打った欄干づき、輻も漆の車屋台に、前囃子とて楽を奏する、その十二人と同じ風俗。

後囃子が、また幕打った高い屋台に、これは男の稚児ばかり、すり鉦に太鼓を合わせて、同じく揃う十二人と、多一は同じ装束である。

二人を前に、銚子を控えて、人交ぜもしなかった……その時お珊の装は、また立勝って目覚しや。