Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
なんばんひわもりうこんまる
南蛮秘話森右近丸
国枝 史郎
Lisez 南蛮秘話森右近丸 (なんばんひわもりうこんまる) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 55 869 caractères · 112 écrans
大きな御殿を押し建ててやるさ」
「つまらないことを云ってるよ」
「アッハハ、つまらないかな」
苦く笑ったが猪右衛門はにわかに聞耳を引き立てた。
「どうやら帰って来たらしい」
なるほどその時門の戸が、ギーッと開くような音がした。
「おや本当だね、帰ったようだよ」
二人同時に起き上った時、部屋へ駈け込んで来た少年がある。例の風船売の少年である。
「おお猿若か、どうだった?」先ず訊ねたのは猪右衛門。
「どうだもこうだもありゃッしないよ、うまくいったに相違ないさ」引き取ったのは玄女である。
「そうだろうね、え、猿若?」
「待ったり」と云うと猿若少年、走って来たための息切れだろう、苦しそうに二つ三つ大息を吐き、胸を叩いたがベッタリと坐った。それから喋舌り出したものである。
「まずこうだ、聞きな聞きな、『秘密の鍵は第三の壁』『この人形を大事にしろ』弁才坊めが云っていたってものさ。ああそうだよ民弥にね。綺麗な綺麗な娘によ。全くあいつア別嬪だなあ。姐ごなんかよりゃアずっといいや。……ええとそれから風船だ、飛ばして置いて引いたってものさ、云う迄もないや、糸をだよ。するとパッチリ二つに割れ、パラパラこぼれたのは毒薬だ。