Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lisez 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) de 三好 十郎 (みよしじゅうろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 257 544 caractères · 508 écrans
静かな中に、右手、谷の傾斜、左手奥などから此処を取囲んで迫って来る七、八人の気配。かすかな足音など。……間)
仙太 (荷物の側にピタッと坐って、折れ刀をカラリと土に置き、まだ姿は見せぬ追手に向ってかなり大きな声で)……まっぴらごめんねえ。一天四海、盆業渡世にねえ作法だ、ねえのを承知でお騒がせしましたこのおいら、逃げも隠れもするこっちゃござんせんといいてえが、今夜のところあ逃がして貰いてえのだ。逃げてえのだ、へい、貸元衆! お前さんちの前で口はばってえいい草だが、おいらあ人を斬るのは嫌えだ。斬れもしねえ。……聞いて下すっているかね、貸元衆、俺あご覧の通りの名も戒名もねえ渡り鳥、ホンの昨日今日かけ出しの三ン下でえす、へい。しかし筑波を荒したのが三ン下にしろ渡世人のはしくれだったと、後で世間に聞こえて皆さんのお顔にかかる心配が有りゃ、ぬすっとにして下すっても結構でがんす。ぬすっとに金を盗まれて顔がどうのということもねえ。俺あぬすっとです。へい、ぬすっとだ。そのぬすっとも、これだけの金、うぬが栄耀栄華に使おうと言うんじゃねえ、何十という人の命が助かるのだ。