Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こてんふう

古典風

太宰 治

Lisez 古典風 (こてんふう) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 400 caractères · 21 écrans

Aozora Bunko

てるは、千住の蕎麦屋に住込みで奉公する事になった。千住に二年つとめて、それから月島のミルクホールに少しいて、さらに上野の米久に移り住んだ。ここに三年いたのである。わずかなお給金の中から、二円でも三円でも毎月かかさず親元へ仕送りをつづけた。十八になって、向島の待合の下女をつとめ、そこの常客である新派の爺さん役者をだまそうとして、かえってだまされ、恥ずかしさのあまり、ナフタリンを食べて、死んだふりをして見せた。待合から、ひまを出されて、五年ぶりで生家へ帰った。生家では、三年まえに勘蔵という腕のよい実直な職人を捜し当て、すべて店を任せ、どうやら恢復しかけていた。てるは、無理に奉公に出ずともよかった。てるは、殊勝らしく家事の手伝い、お針の稽古などをはじめた。てるには、弟がひとりあった。てるに似ず、無口で、弱気な子であった。勘蔵に教えられ、店の仕事に精出していた。てるの老父母は、この勘蔵にてるをめあわせ、末永く弟の後見をさせたい腹であった。てるも、勘蔵も、両親のその計画にうすうす感づいてはいたが、けれども、お互いに、いやでなかった。十九歳になった。てるも追々お嫁さんになれるとしごろになったのだから、ただ行儀見習いだけのつもりで、ひとつ立派なお屋敷に奉公してみる気はないか、と老母にすすめられ、親の言う事には素直なてる