Classiques japonais avec furigana
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こくをみる
古句を観る
柴田 宵曲
Lisez 古句を観る (こくをみる) de 柴田 宵曲 (しばたしょうきょく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 166 028 caractères · 333 écrans
「順礼もしまふや襟に鮓の飯」というような句が伝わっている。自笑もあるいは自家の経験によってこの句を獲たのかも知れない。
涼しさや袂にあまる貝のから 一琴
海辺の土産に貝殻でも持って帰るような場合かと想像する。袂に入れた貝殻が相触れて鳴る音も涼しいが、長いこと波に洗われて真白になっている――動物というよりも石に近い感じの貝殻であることが、涼しさを加える所以らしく思われる。
「袂にあまる」という言葉は、「うれしさを何にたとへむから衣袂ゆたかにたてといはましを」の歌以来、つつむに余るというような主観的の場合に用いられやすい。この句は実際袂に余るほど多くの貝殻を獲たのであろうが、それに伴ううれしさというものも陰に動いている。少くとも作者はそれを意識して「袂にあまる」の語を置いたのであろう。
谷水に松葉の浮てあつさかな 一楊
谷川というと、考えただけで淙々の音が耳に迫るような感じがするが、一概にそうきめてかかるわけにも行かぬ。あまり深くない谷の、暑さ続きに水の乏しくなったところなどは、そう涼しい趣ではない。この句はそういう小景を描いたのである。
石の間に捗々しくは流れぬような水がよどんでいる。