Classiques japonais avec furigana
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こくをみる
古句を観る
柴田 宵曲
Lisez 古句を観る (こくをみる) de 柴田 宵曲 (しばたしょうきょく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 166 028 caractères · 333 écrans
「麦蒔の影法師長き夕日かな 蕪村」の如きものがある。冬の日の暮れやすいことも固よりではあるが、麦蒔頃の野良の寒さが、何となく夕日の名残を惜しませるのではないかと思う。
時雨るゝや古き軒端の唐辛 炉柴
草家の軒などに真赤な唐辛子が吊してある。そこに時雨が降るのである。
「古き軒端の」という言葉は、百人一首を連想せしめそうなものであるが、この場合、そんな事を顧慮する必要はない。古ぼけた軒端に吊した唐辛子だけが、ただ赤々と著しく眼に入る。その色が赤ければ赤いだけ、侘びた趣が増すのである。言葉は雅馴であって、内容に一種の新しい感じがある。しかも時雨と古き軒端と、極めて陳腐な配合を並べた末に、突如として唐辛子を点出することは、決して凡庸の手段でない。芭蕉の「春雨や蜂の巣つたふ屋根の漏」の句が、春雨と軒の雫という尋常な配合を用いながら、蜂の巣によって全く新なものにしているのと、やや相似た筆法である。俳諧の妙味はこの辺に存するのであろう。
冬旅や足あたゝむる馬の首 ※(「言+我」、第4水準2-88-62)々
馬上旅行というものは、未だかつて経験したことがないが、冬日風に向って馬を駆るなんぞは、あまりありがたいこととは思われない。