Classiques japonais avec furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lisez 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 221 941 caractères · 435 écrans
厳重な警固と見張りをうけながら、問題の生駒家浪人権藤四郎五郎左衛門は、なるほど中間ふうに化けながら、不敵にもぐうぐうと高いびきかいて眠りをむさぼっているさいちゅうでした。
「ふうむ、あやつか。思いのほかの豪胆者とみゆるな」
唯一の証拠にと、携え持ってきたあの千柿鍔の一刀をこわきにしながら、名人はゆうぜんとはいっていくと、
「起きろ!」
パッとそのまくらをけって、ずばりといいました。
「長え名のお客仁! おひざもとで味なまねしやがったなッ」
「えッ――」
「驚くにゃまだはええや、讃岐でもちったァ名を聞いたろう! おれが、むっつりとあだ名の右門だッ。名を名のりゃ、もういうことはあるまい! ここにおれが持っているこのなげえ一刀の千柿鍔と、おぬしが所持のその小わきざしの千柿鍔と、大小二つがぴったり合うこそ、なによりの証拠とホシをさしたら、ほかに責め道具はいらなかろう! どうじゃ、江戸まえの町方衆は、むだをいわねえんだッ。ずんとこのせりふが骨身にしみたか!」
「そうか! きさまが右門とかいう小わっぱか! それならば」
ゆうゆうと帯をしめながら、長い名の四郎五郎左衛門、さすがにおちついたものです。