Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Lisez 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 286 caractères · 301 écrans
二人は事もなく擦れ違おうとした。「あいやしばらくお待ちくだされ」とたんに老武士が声を掛けた。
すると、みすぼらしい侍は、そのまま静かに足をとめたが、「何かご用でござるかな?」
「用と申すではござらぬが、物騒のおりからかかる深夜に、どこへお越しなされるな?」
「これはこれは異なお尋ね、深夜にあるくが不審なら、なぜそこもともおあるきなさる」みすぼらしい侍はしっぺ返したが、これはいかにももっともであった。
「いやナニそのように仰せられては、角が立って変なもの、とがめ立てしたが悪いとなら、拙者幾重にもおわび致す」老武士は言葉を改めた。
流名取り上げ破門の宣言
「ナニ、それほどの事でもない」みすぼらしい侍は笑ったが、「実をいえばお言葉通り、世間物騒のおりからといい、かような深夜の一人歩きは、好ましいことではござらぬが、実は拙者は余儀ない理由で、物を尋ねているのでな」
「ははあさようでござるかな。して何をお尋ねかな?」
「ちと変った尋ねものでござる」
「お差し支えなくばお明かしを」
「いやそれはなりませぬ」
「さようでござるかな、やむを得ませぬ。……実はな、拙者もそこもとと同じく、物を尋ねておるのでござるよ。