Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Lisez 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 286 caractères · 301 écrans
「何んの鼓賊め! その手には乗らぬ! 神妙に致せ! 逃がしはせぬぞ!」
「鼓賊とは何んだ! おおたわけ! 拙者は観世銀之丞、柳営おとめ芸の家門だぞ!」
これを聞くと老武士は、にわかに後へ下がったが、
「ナニ観世銀之丞とな。誠でござるかな、どれお顔を……あっ、いかにも銀之丞殿だ!」
「掛け値はござらぬ。銀之丞でござる。……ところで貴殿はどなたでござるな?」
河中へ飛び込んだその早業
「拙者は郡上平八でござる」
「おお玻璃窓の平八老か」
「それに致してもその鼓は?」
「家宝少納言の鼓でござる」
「では、ご紛失なされたという?」
「偶然手もとへ戻りましてな」
「ははあ」といったが平八は、深い絶望に墜落った。「うむ残念、鼓賊めに、また一杯食わされたそうな」
「ご用がなくばこれで失礼」銀之丞は会釈した。
「ご随意にお引き取りくださいますよう」こういったまま平八は、首を垂れて考え込んだ。
銀之丞と別れた平手造酒は、両国の方へあるいて行った。
「下総の侠客笹川の繁蔵は、おれと一面の識がある。ひとまずあそこへ落ち着くとしようか」こんな事を考え考え、橋なかばまで歩いて来た。
と、悲鳴が聞こえて来た。