Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Lisez 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 286 caractères · 301 écrans
「恋であろう? お北との恋!」
「おお、それではお武家様には、そんなことまでご存知で?」
「その恋が悪かったのだ」
「ではやっぱり私の兄は……あの女郎のお北めに?」
「無論お北も同腹だが、真の殺し手は他にある」
「それじゃ兄はどいつかに、殺されたのでござんすかえ?」
甚内はワナワナ顫え出した。
「助けてやろうと我々二人、すぐに後を追っかけたが、一足違いで間に合わなかった」
「嘘だ嘘だ! 殺されるものか!」
「凄いような美男の武士……」
「凄いような美男の武士?」思わず甚内は鸚鵡返した。
「定紋は剣酸漿だ。……」
「定紋は剣酸漿!」
「お北の新しい恋男だ。……」
「ううむ、そいつが殺したんだな!」
「その名を富士甚内といった」
「それじゃそいつが敵だね!」
「おおそうだ、尋ね出して討て!」
「お武家!」
というと甚内は、侍の袂を引っ掴んだ。
「う、う、嘘じゃあるめえな※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
「嘘をいって何んになる!」
「う、う、嘘じゃあるめえな※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
「…………」
「嘘じゃねえ、嘘じゃねえ、ああ嘘じゃなさそうだ!」
ガックリ甚内は首を垂れたが、しばらくは顔を上げようともしない。