Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Lisez 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 286 caractères · 301 écrans
しかし、赤格子めを退治てみたら、案外真相がわかるかもしれない。……さあ貴様達酒ばかり飲まずと、景気よく唄でもうたうがいい!」「へえ、よろしゅうございます」海賊どもは手拍子をとり、声を揃えてうたい出した。月が船縁を照らしていた。海は真珠色に煙っていた。その海上を唄の声が、どこまでもどこまでも響いて行った。
ある時は千三屋、またある時は鼠小僧、そうして今は鼓賊たるところの、和泉屋次郎吉はこの日頃、ひどく退屈でならなかった。「チビチビ江戸の金を盗んだところで、それがどうなるものでもない。どうかしてドカ儲けをしたいものだ」こんなことを思うようになった。
「気が変っていいかもしれない、ひとつ旅へでも出てみよう」……で鼓を風呂敷へ包み、そいつをヒョイと首っ玉へ結び、紺の腹掛けに紺の股引き、その上へ唐棧の布子を着、茅場町の自宅をフラリと出た。「東海道は歩きあきた、日光街道と洒落のめすか。いや、それより千葉へ行こう。うん、そうだ、千葉がいい。酒屋醤油屋の大家ばかりが、ふんだんに並んでいるあの町は、金持ちで鼻を突きそうだ。千葉へ行ってあばれ廻ってやろう。しかし海路は平凡だ。