Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

めいじんじごく

名人地獄

国枝 史郎

Lisez 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 286 caractères · 301 écrans

Aozora Bunko

もう一人の武士はこれと異い、年もおおかた三十でもあろうか、面擦れのした赭ら顔、肥えてはいるが贅肉のない、隆々たる筋骨の大丈夫で、その名を平手造酒といった。

ゴロリと畳へ横になると、「どうも退屈で仕方がない。何をやっても退屈だ。実際世の中っていう奴は、こうも退屈なものか知ら」銀之丞はおはこをいうのであった。

「おい観世、また退屈か」造酒はニヤニヤ笑ったが、「何がそんなに退屈かな?」

「何がといって、何もかもさ」

「しかしこの俺の眼から見ると、貴公の退屈は贅沢だぞ」

「なに贅沢? これは聞き物だ」

「まず身分を考えるがいい」

「うん、身分か、能役者よ」

「観世宗家の一族ではないか」

「ああまずそういったところだな」

「観世宗家と来た日には、五流を通じて第一の家柄、楽頭職として大したものだ。柳営お扱いも丁重だ」

襖を開けた商人客

「なんだつまらない、それがどうしたえ」

「聞けば貴公のご親父は、宗家当主の兄君だそうだが?」

「ああそうさ、それがどうしたな」

「宗家と貴公とは伯父甥ではないか」「うん、そうだ、伯父甥だよ」「宗家は病身だということだが」「まず余り永くはないな」「そこで貴公を養子として、楽頭職を継がせるというのが、世間もっぱらの評判だ」