Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

めいじんじごく

名人地獄

国枝 史郎

Lisez 名人地獄 (めいじんじごく) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 286 caractères · 301 écrans

Aozora Bunko

これは何物かに驚いて、かごを雪の上へほうり出したまま、そっちへあわてて逃げたがためで、長方形のかご底の跡が、雪へはっきりついている」

こういいながら雪の積もった、堤の一所を指差した。かご底の跡がついていた。

「こっちへ」といいながら平八は、堤を横切って向こう側へ行ったが、「何んと一閑老土手の腹に、乱暴な足跡がついていましょうがな?」

「いかにも足跡がついています。おおそうしてあの跡は?」一閑斎は指差した。その指先の向かった所に、雪に人形が印せられていた。

「恐い物見たさで駕籠舁きども、あそこへピッタリ体を寝かせ、鎌首ばかりを堤から出して、兇行を窺っていたのでござるよ。で、人形がついたのでござる」

「何がいったい出たのでござるな?」「白刃をさげた逞しい武辺者」「そうしてどこから出たのでござろう?」「あの桜の古木の蔭から」

こういいながら平八は、再び堤を横切って、元いた方へ引き返したが、巨大な一本の桜の古木が、雪を鎧って立っている根もとへ、一閑斎を案内した。「ご覧なされ桜の根もとに、別の足跡がございましょうがな」「さよう、たしかにありますな」「すなわち武辺者が先廻りをして、待ち伏せしていた証拠でござる」