Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
わし
和紙
東野辺 薫
Lisez 和紙 (わし) de 東野辺 薫 (とうのべかおる) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 35 557 caractères · 70 écrans
屋根の雪がちたちたと解けはじめた。
「んだども、おら達もうんと頑張んなくてはなんないわ。……ない、よっちゃん、おれ、町さなんど嫁に行きたくないのよ、ほんとは。やっぱり一生村で紙漉きをしていたいと思う……。」
ユミがふいに言い出したのへ、よしは咄嗟に応じる言葉がなく、いたずらな狼狽を呑み込んだ。
「よっちゃん、ほんとはおれ……。」
急に切迫したものが痛いほどよしの胸に響いてきた。その次の言葉をきいたら、どうにも始末がつかなくなる予感が閃いた時、よしィと、突然友太のこえであった。ユミのからだがびくッとしたのを明らかに感じながら、高い声を上げたよしはほっとした気持だった。
「なァに兄ちゃ。」
郡山さ行ってくると、友太は小屋を覗き込んだ。
「ユミちゃんもはァ知ってるべが……今日、惣の嫁様つれて来るで、これからよろしく頼むぞや。」
「あら、今日連れて来んの?」
道理で、昨夜は晩くまで何か話し合っていた両親と兄であった。そんな相談にあずかるべき自分でないことはわかっていても、行きしなに、こんな風に言われるのは、よしには何とも面白くないのだった。明日あたり惣吉の嫁を連れて来るつもりだが、よく面倒を見てやってくれと、そう一言言ってほしかった。