Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

わし

和紙

東野辺 薫

Lisez 和紙 (わし) de 東野辺 薫 (とうのべかおる) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 35 557 caractères · 70 écrans

Aozora Bunko

おときと何か喋っているかと思うと、今度はとしゑのそばに来て、縫っている赤ん坊の着物を覗き込んだ。郡山にいた時分、弟の目に触れない時をはからってどうやら一通りは揃えたが、こちらに来てから、姑がいろいろと古いものを出してくれるので、今は手に入れ難い綿ものがいくつも出来た。役場から指図があったとかで、村に顔馴染だという産婆も二度ばかり寄ってくれている。

「今どんな気持がすんの?」

とユミに訊かれても、としゑはただ笑っていた。男でも女でもそれはいいので、戦地の惣吉と須賀川の母に丈夫な赤ん坊の生れた便りが出来るようにと、至って単純な、気持と言えばそれが一杯の気持であった。

「としゑさんはとっても幸福そうに見えるわ。」

よしから何もかも聞いているので、そういうユミのうらの心持はすぐ思い当りはするものの、それだけにやはり、そうなの、わたしはとっても幸福なのと、表面の意味にのみ受けとった応じようしか出来なかった。

或る日には、よっちゃんは? と、いつもと違った幾分とり乱した様子でユミが入ってきた。どうしたの、下で楮さらしをしているわと答えると、そのままそそくさと出て行った。