Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜんこんどんこん
善根鈍根
佐々木 邦
Lisez 善根鈍根 (ぜんこんどんこん) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 638 caractères · 28 écrans
「藤浪君のところは昔学者の出た家だ。君もこの分で勉強すると、素晴らしいものになって、村の名を天下に轟かす」
と言ってくれた。
「駄目ですよ」
「何故?」
「それは手です」
「手?」
「えゝ。煽てという手です」
と答えて、藤浪君は受けつけなかった。
小学校の運動場の直ぐ下が村の用水池になっていた。学童が水の面へ石を投げる。何処まで届くかという競争だ。藤浪君は左ギッチョにも拘らず、最も遠く投げた。高等生の一人で自信のあるのが藤浪君に競争を申込んだけれど、何うしても敵わなかった。
「君は豪い。中学校へ入って野球をやれば、投手になれる」
と言って敬意を表した。この暗示は可もなく不可もないものだった所為か、藤浪君の頭に沁み渡った。中学校へ入ると直ぐに野球を始めた。初めの中は相手にして貰えなかったが三年生の頃から認められて選手になった。四年生から後を投手として主に運動場で通した、可なり鳴らした。昔取った杵柄で、今でも社のチームの投手を承わっている。
或日、担任の先生が藤浪君を呼びつけて注意した。野球の選手は兎角学業がお留守になるけれど、藤浪君の場合は殊に極端で落第の心配があった。