Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
そうせきしとわたし
回想 子規・漱石
高浜 虚子
Lisez 回想 子規・漱石 (そうせきしとわたし) de 高浜 虚子 (たかはまきょし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 115 187 caractères · 231 écrans
詩を作り俳句を作るには誠に誂え向きの病気なりとて自ら喜びぬ。俳友も時におとずれくるるに期せずして小会を開くことさえ少からず。きのうは朝より絵師、社友、従軍同行者と漸次おとずれて点燈後鳴雪翁来給いたり。やがて碧梧桐、紅緑来りぬ。一会を催して別れたるは夜半近かりけん。誠に面白き一日なりけり。きょうは歴史談など面白く読み居る最中に医師は来りしなり。
僂麻質斯にあらぬことは僕もほぼ仮定し居たり。今更驚くべきわけもなし。たとい地裂山摧くとも驚かぬ覚悟を極め居たり。今更風声鶴唳に驚くべきわけもなし。然れども余は驚きたり。驚きたりとて心臓の鼓動を感ずるまでに驚きたるにはあらず。医師に対していうべき言葉の五秒間遅れたるなり。
五秒間の後は平気に復りぬ。医師の帰りたる後十分ばかり何もせずただ枕に就きぬ。その間何を考えしか一向に記憶せず。ただその中に世間野心多き者多し。然れども余れほど野心多きはあらじ。世間大望を抱きたるままにて地下に葬らるる者多し。されども余れほどの大望を抱きて地下に逝く者はあらじ。余は俳句の上に於てのみ多少野心を漏らしたり。されどもそれさえも未だ十分ならず。