Classiques japonais avec furigana
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あかげっと しなあちこち
国枝史郎歴史小説傑作選
国枝 史郎
Lisez 国枝史郎歴史小説傑作選 (あかげっと しなあちこち) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 59 334 caractères · 121 écrans
順序になっているそうなということや、銀相場が毎日変化するので、邦貨を民国貨幣に換算する場合、邦貨の一円が今日は民国貨幣の二円二十銭となり、明日は二円十五銭となり、明後日は二円二十五銭となり、複雑を極めるばかりで無く、中華民国貨幣同志でも、大洋と小洋と銅貨との計算法が迚もヤヤコシクて、これを上手に活用すると、お銭を細かくこわす毎にお銭の数と量と価値とを増すし、下手にやるとその反対になるから何うしたって上海で生活しようと思ったらソロバンだけはたっしゃでなければ不可ないということや、いや、上海では贋金が凄い勢いで流通していて、それを鑑別するには、銀貨と銀貨とをぶっつけ合わせ、本物なればジーンという微妙な音がし、贋物なれば音がしない。だから上海で生活しようと思ったら、そのジーンという音を聞き分けるだけの繊細なる音楽的耳、音楽的聴覚を持っていなければ不可ないということや、そういうことを聞いたので僕達一行はソレとばかりに銀貨と銀貨とをぶっつけ合わせ、ぶっつけ合わせた銀貨を急いで耳へ持って行ってその音色を調べるという活劇を演じたが、その結果大概の連中が大概三円五円ぐらいの程度にちゃアんと贋金を掴まされていたことを知ったということや、いや本当に銀貨の真贋を知るには銀貨へ強く息を吹きかけすぐ耳へ持って行き、ジーンと可い音色