Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

『つち』について

『土』に就て

夏目 漱石

Lisez 『土』に就て (『つち』について) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 185 caractères · 9 écrans

Aozora Bunko

を読む眼はあるのである。だから此序を書くのである。長塚君はたまたま「満韓ところどころ」の一回を見て余の浮薄を憤ったのだろうが、同じ余の手になった外のものに偶然眼を触れたら、或は反対の感を起すかも知れない。もし余が徹頭徹尾「満韓ところどころ」のうちで、長塚君の気に入らない一回を以て終始するならば、到底長塚君の「土」の為に是程言辞を費やす事は出来ない理窟だからである。

長塚君は不幸にして喉頭結核にかかって、此間迄東京で入院生活をして居たが、今は養生旁旅行の途にある。先達てかねて紹介して置いた福岡大学の久保博士からの来書に、長塚君が診察を依頼に見えたとあるから、今頃は九州に居るだろう。余は出版の時機に後れないで、病中の君の為に、「土」に就いて是丈の事を言い得たのを喜こぶのである。余がかつて「土」を「朝日」に載せ出した時、ある文士が、我々は「土」などを読む義務はないと云ったと、わざわざ余に報知して来たものがあった。此時余は此文士は何の為に罪もない「土」の作家を侮辱するのだろうと思って苦々しい不愉快を感じた。理窟から云って、読まねばならない義務のある小説というものは、其小説の校正者か、内務省の検閲官以外にそうあろう筈がない。